お正月のしめ縄はいつからいつまで飾ればいいのか、処分はどうすればよいのか、疑問に思う方もいるでしょう。この記事ではしめ縄・しめ飾りをはじめとするお正月飾りをいつからいつまで飾ればいいのか、処分方法はどうすればいいのかについてご紹介します。
正しく飾って、新しい一年をより良いものにしましょう。
目次
1,正月飾りの意味
1-1,しめ縄・しめ飾り
1-2,門松
1-3,鏡餅
2,正月飾りはいつからいつまで飾るのか
2-1,正月事始めとは
2-2,松の内とは
3,正月飾りの処分方法
3-1,どんど焼き
3-2,神社に納める
3-3,自宅で処分する
まとめ〜お正月飾りを正しく飾って、1年をより良いものにしょう
正月飾りの意味
日本人にとってお正月は、新しい1年を迎えておめでたいという意味だけでなく、歳神様をお迎えしておもてなしし、1年の幸福を祈る意味もあります。
歳神様とは、その年の福や徳を司る神で、祖先の霊や穀物の神などのいくつもの神が合わさって生まれた民間信仰であり、地域によって特色があります。
日本人は多くの地域で稲作をして暮らしてきたため、五穀豊穣を司る神様はとてもありがたい存在。それが時代とともに変化し、豊かさや家内円満、幸福を表すようにもなっていったのです。
しめ縄・しめ飾り
家の玄関先に飾られるしめ飾りは、神社でみられるしめ縄が派生したもので、神様が宿る場所の目印になります。さらに家が清浄であることを示し、災厄を払います。
しめ縄につけられた縁起物にも、それぞれに意味があり、例えば「裏白」の葉は不老長寿や清廉潔白、「紙垂」は神様の宿る神聖な場所を表し、稲妻の形が豊作や悪いものを寄せ付けない、「橙」は代々家が栄えるようになど、それぞれに意味があります。
ご自宅に飾る際には、ご自身や家族の願いにあった飾りを選ぶとよいでしょう。
門松
玄関や門に飾られる門松は、歳神様が家を訪れる際の目印。
1年中落葉しない松、成長が早く生命力の強い竹、新春に開花する梅など縁起のいいものが用いられています。
鏡餅
鏡餅は神様の依代とも、神様へのお供え物ともいわれています。
昔の鏡は青銅製の丸いもので、神事に用いられたり、ご神体として祀られたりと古くから神聖なものと考えられていました。
餅が青銅鏡、橙が玉、串に刺さった干し柿は剣と、それぞれ三種の神器に見立てた飾り方がされる地域もあります。
正月飾りはいつからいつまで飾るのか
では、お正月飾りはいつからいつまで飾ればよいのでしょうか?
地域によって違いはありますが、一般的には「正月事始め」に飾り、「松の内」が終わったら片付けます。
正月事始めとは
正月事始めは12月13日です。この日は「鬼宿日」にあたり、鬼が休むほど縁起のいい日であることから、歳神様を迎える準備をするのにふさわしいと考えられてきました。
正月の準備はすす払いからはじまります。昔の家では、行燈や囲炉裏などを使っていたため、家の中は煤だらけ。煤払いは煤を落とすと共に、厄を落とす意味もあり、現在では大掃除として定着しています。
また、門松や薪としてつかう木を切りに山へ行くことを「松迎え」といい、恵方に年男が行くという風習が現在も残る地域があるようです。
松の内とは
松の内とは、正月事始めから、神様がお帰りになるまでの期間のことをいい、この期間は正月飾りを飾っておきます。
終わりの時期は地域によって異なり、関東などでは1月7日、関西では1月15日とする場合が一般的です。
正月飾りの処分方法
正月飾りによって処分の方法は異なります。
まず、鏡餅は鏡開きの日に食べてしまいます。鏡開きも地域によって異なり、関東では1月11日、関西では1月15日が一般的です。
しめ縄や門松は、どんど焼き、神社への奉納、一般ゴミとして捨てるといった3つの方法があります。
どんど焼き
どんど焼きは、1月15日の小正月に行われる火祭りで、地域の広場や神社で行われます。お正月飾りをお焚き上げし、煙とともに歳神様を見送り、新年の無病息災や家内安全を祈ります。
どんど焼きは地域によって「どんと焼き」「左義長」「どんどん焼き」などとさまざまな呼び方があり、また、だるまを焼いたり、餅や団子を焼いたりと地域によって風習が違います。
神社に納める
神社に持っていく方法もあります。神社の「古札納所」や正月には専用の箱がある場合が多いので、そちらに持っていきお焚き上げしてもらいます。
ただし、神社によって受け入れているものが違いますので、事前に確認してから持っていくようにしましょう。
自宅で処分する
どんど焼きも神社への奉納も難しい場合は、自治体の分別にしたがって一般ゴミとして処分できます。
塩をふって紙につつみ、他のゴミと分けて出すとよいでしょう。
まとめ〜お正月飾りを正しく飾って、1年をより良いものにしましょう〜
お正月飾りにはそれぞれ意味があり、飾る期間や飾り方、処分の方法にも慣習があります。
昔の人たちが込めた願いを感じながら、準備や片付けなどをすると、お正月がより特別なものになるでしょう。