神社のしめ縄が古くなってきたのが気になるけれど、「いつ交換すればよいか分からない」、「交換の大変さをどうにかしたい」とお悩みの方もいるかもしれません。
しめ縄の交換時期や頻度は神社によってさまざまですが、しめ縄交換の事例や素材別の特徴を理解すれば、しめ縄交換のお悩み解決につながるでしょう。
この記事では、しめ縄の種類や交換時期の目安、交換頻度を少なくしたい方向けのしめ縄についてご紹介します。新しいしめ縄で、神社がより心地の良い空間になるでしょう。
目次
しめ縄の意味としめ縄を交換して美しくすること
しめ縄は、古代から続く文化であり、記録が残っているのは、日本神話における天照大神の「天岩戸隠れ」の際にしめ縄が使われたことが最古とされています。
しめ縄の役割は、いくつかあり、神様のいる神聖な場所や神様がやってくる依代であることを示すこと、神様のいる神聖な神世と我々人間の住む俗世を隔てる境界線の役割などがあります。場所によっては立ち入り禁止や結界を表すこともあります。
みなさんも神社のしめ縄をくぐったり、目の前にすると、不思議と清らかな気持ちになったり、身が引き締まる思いがする経験があるでしょう。
やはり、しめ縄のある場所は、神様のいる神聖な場所。しめ縄も常に美しく整えておきたいものですよね。
しめ縄の交換はいつするのがベストか
ここで気になるのはしめ縄をいつ交換するのか?ですよね。
これから神社のしめ縄のミニチュア版である神棚のしめ縄と神社の大きなしめ縄の交換はいつするのかについてご紹介します。
神棚のしめ縄はいつ交換するのがよいのか
神棚のしめ縄は、毎年年末に交換し、美しく清らかなしめ縄で新しい年を迎えるのが一般的です。
年末といっても、12月29日は「二重苦」を表し、31日は「1日飾り」と言われるので、付け替えるのは避けるべきとされています。
神社のしめ縄はいつ交換するのがよいのか
神社の大きなしめ縄の交換時期や頻度については、決まったルールがあるというよりは、各々の神社で慣習として決まっている場合が多いのです。
例えば、福岡県の宮地嶽神社では毎年年末に交換するようですし、三重県二見輿玉神社では、潮風や海水で痛むのが早いことから、5月・9月・12月の年3回の交換がされています。
このように、毎年年末に新しいしめ縄に取り替えてから新年を迎える神社や毎年決まった時期に交換される神社、そのほかにも例大祭などの特別な日にあわせて交換する神社や出雲大社などのように交換時期がきまっていない神社、長年交換されておらず、氏子たちの働きによって交換が実現した神社もあります。
神社のしめ縄をいつ交換するかは、神社によってまちまちですので、神社の過去の記録を参考にしたり、氏子や地元の人たちで話し合ったりして決めることになるでしょう。
ただ現状としては、後継者不足や氏子の高齢化により、頻繁な交換や毎年の交換が難しくなっている神社も多くあります。
しめ縄素材別の交換頻度と合成繊維のしめ縄が注目されている理由
しめ縄は素材によっても風合いや耐久性、金額などが変わってきます。近年では昔ながらの稲わらや大麻(おおあさ)のしめ縄に加えて、合成繊維のしめ縄を取り付ける神社も増えてきました。
稲わらのしめ縄
一番なじみがある稲わらのしめ縄は、稲穂を刈り取る前の、夏に刈り取られた青々としたものがよいとされ、大きな神社などでは、しめ縄専用の田んぼを持っている場合もあります。
交換頻度は1年〜で、取り付けられている環境に左右されるところが大きく、出雲大社のように大きなものや屋根の下に取り付けられているものなどは劣化が遅いですが、雨風に晒されたり、海水を浴びたりする場所であれば、劣化が早くなります。
大麻のしめ縄
大麻は、伊勢神宮のお札に「神宮大麻」と記されているように、より神聖なしめ縄として使われてきました。稲わらのしめ縄に比べて希少性が高く、栽培農家も限られています。
大麻は稲わらよりも丈夫なため、毎年交換する必要はありません。
交換頻度が少ないのが合成繊維のしめ縄
昔ながらの稲わらと大麻のしめ縄は、栽培農家やしめ縄の作り手の後継者不足により、年々入手が難しくなっていることもあり、合成繊維のしめ縄が近年注目されるようになりました。
合成繊維のしめ縄は、初期費用はかかるものの、防水性や耐寒性にもすぐれ、数十年長持ちすることが特徴です。
折橋商店のしめ縄は、独自の技術により、約30年の間、交換は不要です。合成繊維といっても、職人さんがひとつひとつ真心込めて、手作業で綯っていますので、自然のものと比べても遜色はありません。
黄金のみのりの色を表した鮮やかな色が、石、朱塗り、木製など鳥居の種類を問わず調和して、神社がより美しく心地よい空間になるでしょう。
まとめ〜交換の大変さを軽減したいなら合成繊維のしめ縄がおすすめ〜
神社のしめ縄は、それぞれの神社の慣習、さらに環境や大きさ、素材の違いなどによっていつ交換するか異なります。後継者不足などにより、神社によっては、しめ縄の頻回の交換が厳しくなる現状もあります。交換頻度を少なくしたいとお考えの場合は、合成繊維のしめ縄をご検討されてみてはいかがでしょうか?