氏子とは、氏神神社がお守りする地域に住み、氏神様を信仰している人々のことを指し、老若男女全ての人が対象となります。その氏子集団の代表が氏子総代であり、長きに渡って男性が努めるものとされてきましたが、現代では変化しつつあります。この記事では、女性と氏子・氏子総代について解説します。
氏子総代とは?
そもそも氏子総代とは、氏子集団から選ばれた氏子の代表者であり、神社の宮司から任命される名誉ある役割です。仕事内容は多岐に渡り、神社の神職と協力して祭りの準備や片付け、環境整備など、神社の維持や運営を行います。
また神社と氏子をつなぐパイプ役、世話役でもあり、神社にとって欠かせない大事な仕事なのです。氏子総代は複数人選ばれますが、近年では女性の氏子総代も増えてきていると言われています。
増えている女性神職
神社に関わる女性といえば、巫女さんが思い浮かぶのではないでしょうか?長きに渡り、巫女以外の女性が神道に関わるのはNGとされてきましたが、時代の変化により女性の参加が進んだばかりか、求められるようにもなってきました。
氏子総代ではなく、宮司などの神職のデータになりますが、文化庁の宗教統計調査によると、神職全体の人数は減り続けている一方で、女性の神職は増加傾向にあるといいます。それでもまだ全体の10〜15%ほどの割合とのことで、女性神職への伸び代が期待されているのです。
また「女子神職会」が全国各地の神社庁の組織で発足しており、認知の高まりや少しずつ体制が整えられてきているといえます。
女人禁制の歴史と変化
現在でも女人禁制とされている場所は存在し、修験道の本山である奈良県の大峯山、兵庫県の船木石神座、石川県の石仏山、福岡県の沖ノ島、大相撲の土俵や祇園祭の鉾、だんじりなどが挙げられます。
理由は、仏教や修験道の修行の妨げになるという考えや、血の穢れの観念があったこと、険しい山などは女性には危険だったためなど諸説ありますが、古代においては女人禁制ではなかったところから変化し、男性優位の長い歴史の中で培われてきた面も大きいでしょう。その中で、神職が男性の職業とされていったのです。
女性が神職に携わることになったのは戦後からであり、男女平等であるべきという新しい時代の流れや、戦争で後継者を失ってしまった神社での女性神職の誕生などの事情もありました。また神職養成機関も徐々に女子学生の入学を認めるようになり、門戸が広くなったことも追い風になりました。
男子神職や氏子の中にはいまだに女性の神職や総代に異を唱える人もいたり、女性には体力的にきつい仕事があったりするといった問題もありますが、女性神職がいることで、女性の参拝者が神社に関わりやすくなったり、悩みの相談ができるなど女性神職への期待も多いにあります。
活躍が期待されている女性総代
女性神職と同じく、女性の氏子総代も未だ数は少ないものの注目されています。女性総代は細やかなところまで目が届いたり、祭りの際の飲食の提供などが得意だったりと評判になる事例もあります。神社によっては「総代女性班」ができたところもあるようです。
また、女性の神職も増えているため、女性の総代の方が心強い場合もあるでしょうし、参拝者への親しみやすさや心配りできる力なども求められています。
まとめ〜女性の氏子総代の未来は明るい〜
氏子総代は女性もなることができ、今後も割合は増加していくと考えられます。男性重視の風潮も変わりつつあるので、男女関係なく氏子全員で神社を盛り上げていけるのが理想といえるでしょう。女性の氏子総代の活躍は新しい風を運んできてくれるかもしれませんね!
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