「神社に参拝に行きたいけれど、どんな服装で行けば失礼にならないの?」そんなふうに悩んでいませんか?服装がラフすぎると周りの人の目が気になりますし、なにより神様に失礼な気もします。反対に、かしこまりすぎても肩がこるものです。この記事では、神社参拝の基本的な服装マナーを分かりやすく解説します。シーン別の具体的な服装例や、つい選んでしまいがちなNGアイテムを避けるコツもまとめました。読み終えるころには、きっと安心して神社に向かえるはずです。
1. 神社で服装を整える意味
神社は神様がいらっしゃる神聖な場所。服装をきちんと整えることは、参拝前に自分の気持ちを整えることにもつながります。
服装を整える理由は大きく以下の3つがあげられます。
まずは清らかさを表すことです。白や落ち着いた色の服は、古くから心身を清める「禊ぎ(みそぎ)」の流れをくむものというイメージをもちます。
次に神様への敬意を示すこと。神社参拝の理由は人それぞれですが、神様にお願い事やお礼、決意表明を伝えたくて参拝する方が多いでしょう。神様へ想いを伝えに行く際には、服装も整え、心も整えて臨みたいものです。また、ほかの参拝者への配慮という意味もあります。
そして最後は安全性です。神社には砂利道や石段があることが一般的ですし、山へ登って参拝する場合もあります。ヒールが高すぎたり、裾が長すぎたりすると転んだり引っかかったりすることもあり、危険です。また、神社は自然に包まれている場所が多いため、露出の多い服装では、虫刺されなどの心配もあるでしょう。参拝に集中するために、動きやすさも大事なのです。
これだけ押さえれば大丈夫!基本のドレスコード
ここでは、アイテム別におすすめの服装をご紹介します。迷った場合は「目上の人の家を訪問する」を意識するといいでしょう。
トップス
襟付きのシャツやシンプルなニットが定番です。無地や控えめな柄なら安心。大きなロゴやキャラクターものは避けましょう。
ボトムス
膝丈からくるぶし丈くらいまでのパンツやスカートがおすすめです。デニムでも、濃い色でダメージ加工がないものなら問題ないでしょう。
靴
脱ぎ履きがしやすく、歩きやすい靴がベスト。ローファーやシンプルなスニーカー、バレエシューズなどが使いやすいです。高いヒールやビーチサンダルはおすすめしません。
小物
帽子やサングラスは境内に入るときに外しましょう。香水や柔軟剤の強い香りもできるだけ控えるのが礼儀です。
シーン別コーディネート例
神社参拝といっても、初詣や旅行の際に立ち寄るようなカジュアルな場面から、正式なお参り、お祓いなどのフォーマルな参拝もあります。ここでは、シーン別にコーディネートの例をご紹介します。
初詣・観光参拝
初詣や観光の際に立ち寄る参拝は、カジュアルな服装でOKです。ただしあまり華美な格好やだらしない格好は避け、きちんと感を意識しましょう。例えば、冬場であれば、黒やネイビーのコートに白シャツ、ベージュやネイビーのチノパンなどを合わせると落ち着いて見えます。寒い時期はマフラーの色も控えめにすると、神社の雰囲気とよく合います。
七五三・お宮参り
七五三やお宮参りは、神様に子どもの誕生や成長を感謝し、これからの健やかな成長を祈願する大切な行事です。親御さんは、ジャケットセットアップやワンピースにボレロを羽織るなど、きちんと感のある服装で臨みましょう。子どもは無理のない範囲でのフォーマルな服装をするとよいでしょう。
正式参拝・厄払い・神前式
正式参拝や厄払い、神前式は、もっともフォーマルな参拝ですので、服装も整えて臨みましょう。男性はダークスーツに白ネクタイ、女性はワンピースや訪問着など、フォーマルな装いがふさわしいです。和装の場合は足袋ソックスや腰ひもなど、小物も事前に確認しておくのがおすすめです。ただし、喪服を連想させるような上下黒の装いはおすすめできません。
NG服装をOKにする小ワザ4選
服装を整えることが大事と分かっていても、うっかり参拝してしまうこともあるでしょう。ここでは「やってしまいがちだけど、これは避けたい…」という例を挙げて、代わりの工夫もお伝えします。
・夏場の露出の多い服装→ストールやカーディガンを羽織る。
・ダメージデニムや大きなロゴ入りTシャツ→上から無地のカーディガンを重ねる。
・厚底やピンヒール→フラットシューズを持参しましょう。
・香水の香りが強い→ウェットティッシュでかるく拭いて、匂いをおさえましょう。
以上のように、ひと工夫するだけで、場をわきまえない服装を抑えることができます。
まとめ|服装を整えることは心を整えること
神社に行くとき、服装を整えるのは自分の気持ちを改める大切な準備です。とはいえ服装を気にしずぎるよりも、神様とその場所を大切に思う気持ちを表すことの方が大事です。気持ちを装いにこめて、神社を訪れる時間を楽しんでみてください。きっと、心がすっと整い、穏やかな気持ちで参拝できるはずです。