日本書紀・古事記が伝える日本の始まりとしめ縄の起源|神話から読み解く1300年の歴史

古代の巻物と神社のしめ縄が垂れる神木。日本書紀と古事記が伝える日本の始まりを表現

日本の成り立ちを伝える最古の書物は、720年に完成した「日本書紀」と、712年に完成した「古事記」の2冊です。どちらも奈良時代に編纂され、神話の時代から推古天皇の時代までの歴史を記しています。

これら2冊に共通して登場するのが、「国産み」「天岩戸」「しめ縄」といった神話的出来事です。創業明治43年(1910年)のしめ縄専門店として、当社・折橋商店は114年にわたってこれらの神話文化を受け継いできました。本記事では、日本書紀と古事記が伝える「日本の始まり」を、しめ縄との深い結びつきを軸に解説します。

 

 

日本書紀と古事記の違い|2冊が伝える「日本の始まり」

 

日本書紀(720年)は国家が編纂した正史であり、古事記(712年)は稗田阿礼の口誦を太安万侶が筆録した神話集です。この2冊は同時代の産物ながら、目的・文体・神話の細部が異なります。

天照大神

 

日本書紀(720年)の特徴

 

日本書紀は養老4年(720年)5月21日に完成した、日本最古の正史です。舎人親王らが勅命を受けて編纂し、漢文体で書かれています。中国の歴史書の形式を参考に、日本の王権の正統性を内外に示す目的で作られました。

全30巻から構成され、第1・2巻が「神代(かみよ)」として神話を記述。イザナギ・イザナミによる国産みから、天照大神・スサノオの物語、そして神武天皇の即位まで、系統立てて記されています。

 

古事記(712年)の特徴

 

古事記は和銅5年(712年)1月28日に天皇に献上された、現存する日本最古の歴史書です。稗田阿礼が語り伝えていた内容を、太安万侶が筆録しました。漢字を使いながらも和文的な文体で書かれており、神話の記述が日本書紀より豊かで物語的です。

全3巻で構成され、上巻が神話(神代)、中巻・下巻が歴代天皇の事績を記します。なかでも「天岩戸神話」「因幡の白兎」「ヤマタノオロチ退治」は、古事記を通じて現代まで語り継がれた代表的な神話です。

 

「国産み神話」が伝える日本の誕生

 

イザナギとイザナミ

 

イザナギとイザナミによる国産み

 

古事記・日本書紀の両書が伝える「国産み神話」の主役は、イザナギノミコト(伊邪那岐命)イザナミノミコト(伊邪那美命)です。

天つ神(天上の神々)の命を受けた2柱の神は、天の浮き橋に立ち、天沼矛(あめのぬぼこ)で海をかき混ぜました。矛から滴り落ちた塩が積もって誕生したのが淤能碁呂島(おのごろじま)で、これが日本の国土の始まりとされています。

その後、2柱の神は婚姻を結び、淡路島を皮切りに14の島々を産んだとされています。この「国産み」によって誕生したのが、現在の日本列島の原型です。

 

「鳥居」と「しめ縄」の原型が生まれた意味

 

国産みの後、イザナギとイザナミは自然・産業・文化に関わる多くの神を生みました。このなかには、火の神カグツチ(軻遇突智)、水の神ミズハノメ(弥都波能売神)、風の神シナツヒコ(志那都比古神)などが含まれます。

これらの神が宿る場所こそが、神社や鳥居、しめ縄で囲まれた神域です。国産み神話は、日本の国土そのものが神々の産物であるという思想を示しており、神社の鳥居やしめ縄が「神域と俗世の境界」を示す理由の原点がここにあります。

 

天岩戸神話としめ縄の直接的なつながり

 

天照大神

 

天照大神が岩戸に隠れた理由(古事記の記述)

 

古事記第1巻「神代篇」に記された天岩戸(あまのいわと)神話は、しめ縄の起源として最も重要な神話です。

天照大神(アマテラスオオミカミ)の弟・スサノオノミコト(須佐之男命)が乱暴狼藉を働いたため、天照大神は天の岩屋(あまのいわや)に隠れ、岩戸を閉じてしまいます。天照大神が隠れると天地は暗黒に包まれ、悪神たちが跋扈する「常夜(とこよ)」となりました。

 

しめ縄の起源となった「尻久米縄(しりくめなわ)」

尻久米縄

天宇受売命(アメノウズメノミコト)の神楽によって天照大神が岩戸を少し開けた瞬間、天手力男神(アメノタヂカラオノカミ)が岩戸を引き開けます。その後、布刀玉命(フトダマノミコト)が縄を張って天照大神が再び岩戸に戻れないようにしたと、古事記に記されています。

日本書紀ではこの縄を「尻久米縄(しりくめなわ)」と呼んでいます。これが現代の「しめ縄」の語源であり、神聖な空間を示す結界としてのしめ縄の直接的な起源です。

折橋商店・代表の折橋は「天岩戸神話は、しめ縄の本質が『神様が確かにそこにいる』と示すことだと教えてくれる。それは明治43年創業以来変わらない、私たちがしめ縄を作り続ける理由でもある」と語っています。

 

日本書紀が記す「神代七代」と神社文化の基盤

 

神代七代(かみよのななよ)とは

 

日本書紀の神代篇によれば、天地開闢(てんちかいびゃく)の後、国常立尊(クニノトコタチノミコト)をはじめとする7代の神が相次いで現れました。これを「神代七代」といいます。

最後の第7代がイザナギ・イザナミの夫婦神です。つまり、国産みは「第7世代の神による創造行為」として位置づけられており、日本の国土は天地の秩序の最終段階として生まれたとされています。

 

天照大神の役割と伊勢神宮

 

天岩戸から出た天照大神は、その後高天原(たかまのはら)の最高神として君臨します。天照大神は太陽の神であり、すべての生命の源とされます。

日本書紀・古事記が伝える天照大神の系譜は、現在の伊勢神宮(三重県)の御祭神として受け継がれています。伊勢神宮は約2,000年の歴史を持ち、日本全国の神社の頂点に位置します。伊勢神宮には現在も麻(おおぬさ)を用いた神事が存在し、神話から続く伝統が生きています。

 

神話から現代のしめ縄へ|1,300年以上続く伝統

 

現代のしめ縄_神話から継承_折橋商店_山吹_神社文化

 

神話の「尻久米縄」が現代に生き続ける理由

 

古事記・日本書紀が記された712〜720年から現代まで、1,300年以上にわたってしめ縄は神社や家庭に飾られてきました。形状や素材は時代とともに変化しましたが、「神域を示す結界」という本質的な意味は変わっていません。

特に注目すべきは、神話においてしめ縄が「天照大神が再び岩戸に戻れないようにするため」に張られた点です。これは現代のしめ縄が「神様の力をこの場所にとどめ、守護してもらう」という意味を持つことと、直接的に繋がっています。

 

折橋商店の3シリーズ|神話の精神性を現代技術で守る

 

創業明治43年(1910年)の株式会社折橋商店では、古事記・日本書紀が伝える神話の精神性を受け継ぎながら、現代の技術で長期間美しさを保つ3シリーズのしめ縄を製作しています。

 

👉 最上級合繊しめ縄「山吹(やまぶき)」
黄金色が美しい最上級モデル。耐久年数20〜30年・10年保証付き。神社の鳥居・拝殿に神話の時代から続く「結界」の意味を、長期間損なわず守ります。

 

👉 最上級合繊しめ縄「山吹」の商品詳細はこちら

 

👉 合繊しめ縄「雅(みやび)」
7〜10年耐久・7年保証付き。中小規模の神社から家庭の神棚まで、神話が伝える「神域の清浄」を日常で受け継ぎます。

鳥居用しめ縄 No.059|富山県射水市の折橋商店(創業明治43年)が製造する大型しめ縄

鳥居用しめ縄|株式会社折橋商店(富山県射水市・創業明治43年)

👉 天然繊維しめ縄
古事記・日本書紀が記された時代から続く藁・茅草を用いた伝統素材。年に一度の交換で、神話の時代の清浄さを毎年更新します。

 

まとめ|日本書紀・古事記が教えてくれる「しめ縄の本質」

 

720年に完成した日本書紀と712年に完成した古事記は、ともに日本の国土の誕生(国産み)天岩戸神話の「尻久米縄」を伝えています。

この2つの神話が示す本質は明確です。第一に、日本の国土は神々が産んだ神聖な場所であること。第二に、しめ縄はその神聖さを視覚的に示し、神様の力をとどめるための「結界」であること——この2点は、1,300年以上の時を超えて現代の神社文化に生き続けています。

創業明治43年・しめ縄専門の株式会社折橋商店は、神話が伝えるしめ縄の精神性を大切にしながら、貴船社・東黒牧上野神社・浅生神社・白山神社・江沼神社をはじめとする全国の神社様にしめ縄をお届けしています。神社のしめ縄の新調・交換をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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