神社への参拝は、私たち日本人にとって古くから続く大切な習慣です。せっかく参拝するなら、「より良い日を選びたい」「ご利益が高まる日はあるの?」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、神社参拝における「良い日」の考え方や、具体的な選び方についてご紹介します。古くからの習わしや暦、神社の祭事などを参考に、最適な参拝日を見つけるヒントにしてください。
目次
神社参拝によいといわれる吉日
神社参拝に良いといわれる吉日は、何を基準にするかによって違い、種類もいくつかあります。ここでは特に注目されている吉日をご紹介します。
天赦日(てんしゃにち/てんしゃび)
天赦日とは、「天が万物の罪を赦(ゆる)す日」とされ、暦の上で最上の吉日と言われています。年に数回しか訪れない貴重な日で、この日に始めたことは何事もうまくいくとされています。新しい事業の開始、開店、重要な契約、結婚などに良い日とされ、神社でその報告や祈願をするのにも適しています。
一粒万倍日(いちりゅう まんばいび)
一粒万倍日とは、「一粒の籾(もみ)が万倍にもなって実る稲穂になる」という意味を持つ吉日です。何かを始めるのに良い日とされ、特に仕事始め、開店、種まき、お金を出すこと(投資など)に吉とされています。ただし、借金や人から物を借りることは、苦労の種が万倍になるとされ、避けた方が良いと言われています。この日に神社で商売繁盛や事業発展を祈願する方も多くいます。
天赦日と一粒万倍日が重なる日は、さらに縁起が良い「最強開運日」として注目されています。また「神吉日(かみよしにち)」という神様の御加護をうけやすいといわれる日も神社参拝に適しています。
干支や縁日と関係する吉日
十二支(子・丑・寅…)は、年だけでなく日にも割り当てられており、12日周期で巡ってきます。特定の日には特別な意味合いがあるとされ、縁起担ぎとして神社参拝の目安にされることがあります。
寅の日(とらのひ)
虎は「千里往って千里還る」ということわざがあるように、非常に勢いのある動物とされています。そのことから「出ていったものが無事に戻ってくる」という意味で、旅立ちや金運に縁起の良い日とされています。また、七福神の一柱で、金運・勝負運の神様である毘沙門天の縁日ともされており、毘沙門天を祀る神社仏閣への参拝にも良い日とされます。
巳の日(みのひ)
巳(へび)は、財運・金運・芸事・学問の神様である弁財天と関係が深いとされています。そのため、巳の日は金運・財運アップに特にご利益のある吉日と言われています。弁財天を祀る神社への参拝におすすめの日です。
この他にも、縁日という考え方があり、学問の神様として有名な菅原道真公をお祀りする天神信仰では、 毎月25日がそれにあたります。この日に参拝すると、願い事が神様に届きやすく、より大きなご利益をいただけると古くから信じられています。
神社にとっての「特別な日」
暦の上での吉日だけでなく、神社そのものにとって特別な意味を持つ日があります。こうした日に参拝することで、より深いご神徳(ご利益)をいただけると考えられています。
例大祭(れいたいさい)
その神社にとって最も重要なお祭りです。多くは年に一度、御祭神に最もゆかりの深い日などに行われます。例大祭の間には、多くの神事や祭りが行われ、参拝客で賑わう神社が多く、この日は神様の力が最も高まるとも考えられています。
月次祭(つきなみさい)
毎月決まった日に行われる定例のお祭りです。日々の感謝を伝えたり、毎月の平穏を祈願したりするのに良い機会です。定期的に参拝する習慣をつけるきっかけにもなるでしょう。
大祓(おおはらえ)
毎年6月30日と12月31日頃には、多くの神社で「大祓」という神事が行われます。これは、半年間の罪や過ち、心身の穢(けが)れを祓い清めるためのものです。
6月に行われる大祓を「夏越の祓(なごしのはらえ)」 、12月の大祓「年越の祓(としこしのはらえ)」といい、茅の輪(ちのわ)くぐりなどが行われる神社も多くあります。半年間の節目として参拝するのに適した日と言えるでしょう。
まとめ|あなたにとっての「良い日」が一番
さまざまな神社参拝に良いといわれる日をご紹介しましたが、過度にとらわれる必要はありません。「参拝したい」「お願いしたいことがある」と感じたときが一番のタイミングかもしれません。心を込めて丁寧に参拝することも大切にしたいですね。