
コラム
天岩戸神話から紐解く!神社用しめ縄の本質的な意味と由来について解説
神社で使われるしめ縄の発祥を天岩戸神話から解き明かす
日本の神話に登場する「天岩戸神話」は、しめ縄の発祥と深く結びついていると伝えられています。神話に込められた背景や物語の流れを理解することで、しめ縄が持つ本質的な意味を改めて見直せるでしょう。
本記事では、天岩戸神話の概要やしめ縄が果たした重要性、さらに天岩戸神社にまつわる由来や神事についてわかりやすく解説します。神話の中に込められた教訓や、現代まで受け継がれている伝統技術を知ることで、しめ縄の奥深い魅力により親しみを感じていただければ幸いです。

天岩戸神話とは?

天岩戸神話は、日本神話の中でも中心的な物語です。太陽神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)が弟神須佐之男命(すさのおのみこと)の乱暴な行為に怒り、天岩戸という洞窟に身を隠したことで世界が闇に包まれるという危機が訪れます。
八百万の神々は知恵を絞り、天宇受売命の踊りによる神々の笑い声で天照大御神の好奇心を引き、わずかに開いた岩戸から手力雄神が天照大御神を引き出すことに成功します。このとき神々はしめ縄を作り、岩戸の周りに張ることで天照大御神が再び隠れることを防ぎました。
この神話がしめ縄の起源とされ、神聖な場所と俗世を区別する結界としての意味を持つようになりました。現在も宮崎県の天岩戸神社では、この神話に基づく神事が継承されています。
天岩戸神社がしめ縄の発祥の地とされている由来

天照大御神の岩戸隠れの経緯
天照大御神は、高天原を治める太陽神として知られています。しかし弟神である須佐之男命の荒々しい振る舞いに心を痛め、岩戸(天岩戸)に閉じこもってしまいました。この出来事によって世界は闇に覆われ、神々や人々は困り果てたと伝えられています。
天照大御神が岩戸に隠れた理由には、弟神の暴挙だけでなく、彼女自身の尊厳や誇りを守る意図もあったとされます。太陽の光が失われるという深刻な状況は神話の中心的なテーマとなり、後の神々の動きにも大きな影響をおよぼしました。こうした背景を理解すると、天照大御神が抱えていた想いがいかに重要な要素であったかがより鮮明に感じられるでしょう。
八百万の神々による対応策
天照大御神が岩戸に隠れた結果、世界が暗闇に包まれてしまったため、八百万の神々は何とか事態を打開しようと知恵を絞りました。中心的な役割を果たしたのは思兼神(おもいかねのかみ)で、神々に協力を呼びかけ、祭を開いて天照大御神の関心を引く計画を立てます。その策に基づき、天宇受売命(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で踊りを披露し、周囲の神々が大きな歓声をあげて盛り上げることで、閉じこもっていた天照大御神を外へと誘い出すことに成功しました。
その直後、天手力男命(あめのたぢからおのみこと)が力ずくで岩戸を押し開け、ようやく再び光が戻ったのです。こうした神々の一致団結した行動は、危機を乗り越えるための「知恵」と「協力」の大切さを象徴しています。
しめ縄が果たした重要な役割
岩戸が開かれ、天照大御神が姿を現した後、再び岩戸に閉じこもることを防ぐために張り渡されたのが「しめ縄」だといわれています。これには、神聖な領域を確保し、邪気や不浄が入り込むのを防ぐ意味が込められていました。
また、岩戸隠れという大きな混乱が起こらないようにする結界としての役割も担っていたと考えられています。しめ縄の起源がこの神話にさかのぼるとされるのは、光を失った世界を再び秩序のある状態へ導くための重要な象徴だったからです。以降、神社や各種祭礼で見られるしめ縄は、単なる装飾ではなく「神が宿る場所を守る」存在として大切に扱われてきました。
神話が現代に伝える教訓
天岩戸神話は、太陽の光が失われるほどの重大な危機が、神々の智慧と協力によって乗り越えられる物語として描かれています。これは現代社会にも通じる大きな教訓と言えるでしょう。
例えば組織や地域が困難に直面したとき、個々の特性や知恵を結集すれば、状況を好転させる糸口を見いだせるかもしれません。また、しめ縄という結界を大切にする姿勢は、伝統文化や神聖な空間を守るうえで欠かせない考え方として今なお受け継がれています。
さらに、暗闇から再び光を取り戻すというモチーフは、人々にとって「希望」や「再生」を象徴する要素でもあります。こうした神話の背景を知ることで、日本の文化や信仰に込められた精神性をより深く理解できるのではないでしょうか。

天岩戸神社のしめ縄神事とは?
年中行事としての位置づけ
天岩戸神社の「天岩戸注連縄張神事」は、2020年に始まった比較的新しい年中行事です。毎年冬至の日に行われ、ご神体である天岩戸に張られた長さ約20メートルのしめ縄を張り替えます。
この神事は、神話の継承と社会の明るい未来への願いを込めて執り行われています。冬至という日本の伝統的な節目に合わせて行われることで、自然の循環と神話の世界観を結びつける重要な役割を果たしています。また、この行事は神社の年末の恒例行事として定着し、多くの参拝者や観光客を集める地域の重要なイベントとなっています。
伝統的な作法と儀式
「天岩戸注連縄張神事」は、古事記や日本書紀に描かれた神話を現代に再現する形で行われます。神事の流れは以下のとおりです。
- 宮司による祝詞奏上
- 高校生による鏑矢奉献の儀
- プロの登山家によるしめ縄張替え
- 長鳴鶏の鳴き声奉納
- 武道家による奉納演武
- 舞踊家による奉納演舞
- 書道家による奉納揮毫
これらの儀式は、天岩戸神話の要素を取り入れながら、現代的な解釈を加えて構成されています。とくに、プロの登山家が断崖絶壁にしめ縄を張る様子は、神話の世界を現実に再現する壮大な光景となっています。
地域社会との関わり
「天岩戸注連縄張神事」は、地域社会と密接に結びついています。この神事は、高千穂町の活性化を目的の1つとしており、地域の伝統文化の継承と観光振興に貢献しています。地元の高校生が鏑矢奉献の儀に参加するなど、若い世代も積極的に関わっています。
また、「畳投げ大会」という地域に根ざした伝統行事も同時に開催され、参加者同士の交流を促進しています。さらに、しめ縄は高千穂町の日常生活にも深く根付いており、一般家庭や商店の入り口にも年中飾られているなど、地域の文化的アイデンティティの象徴となっています。
現代における意義と展望
「天岩戸注連縄張神事」は、古来の神話と現代社会をつなぐ重要な役割を果たしています。現在の社会では、伝統行事の意味が見失われがちになることもありますが、しめ縄神事は今なお多くの人々にとって心の拠り所となっています。
神話に基づくしめ縄の由来や技術を学ぶことで、自然や神々と共生してきた日本の文化の根幹が改めて見えてくるでしょう。

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神社用のしめ縄のことなら株式会社折橋商店
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