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明治43年創業
株式会社折橋商店

しめ縄の材料は何?稲わら・麻・真菰・合成繊維それぞれを解説

しめ縄_夕日_海_鳥居

 

 

神社に張られているしめ縄は、何で作られているのか観察したことはありますか?しめ縄の多くは稲わらで作られていますが、麻や真菰(まこも)、合成繊維などの種類がありぞれぞれに特徴があります。この記事ではしめ縄の材料の種類と特徴、しめ縄の意味を解説します。

 

 

しめ縄の意味

 

しめ縄_紙垂_神社

 

 

しめ縄は神様のいる神域と私たちの住む俗世を隔てる結界の役割のほか、神様がいる依代や清浄な場所を示す役割があります。神社の鳥居や拝殿だけでなく、御神木や巨石、滝などの神聖な物や場所、家庭では神棚にも張られています。

 

お正月のしめ飾りはしめ縄の一種で、しめ縄にさまざまな願いをこめた飾り物をつけたのでしめ飾りと呼ばれるようになりました。しめ飾りは伊勢地方などを除いてお正月にのみ飾られ、年神様をお迎えする目印になっています。

 

しめ縄がはじめて登場するのが『古事記』における「天岩戸隠れ神話」です。太陽の神である天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸に隠れ、世界が闇に包まれてしまいます。さまざまな神があの手のこの手で天照大神を岩戸から出そうと試みると、天照大神が岩戸から出てきたので、二度と天岩戸に入らないように入口に張ったのがしめ縄なのです。

 

このように古くから身近にみられたしめ縄ですが、一体何でできているのでしょうか。

 

しめ縄の材料は何?

 

しめ縄_材料_藁_職人

 

 

しめ縄の材料は稲わらが使われる場合が多いですが、麻や真菰、合成繊維が使われることもあります。以下で種類別に特徴をご紹介します。

 

しめ縄の材料①稲わら

 

しめ縄材料_藁_稲藁_米

 

 

縄文時代の終わり頃に日本に稲作が伝わってから、稲わらは人々の身近な存在でした。稲わらでは生活必需品も作られましたが、神聖なしめ縄も作られていたのです。

 

しめ縄はその年の豊作を神様に感謝するものとして作られ、地元の神社に奉納されます。人々の感謝と豊作の願いが込められたしめ縄は年末に付け替えられ、新しいしめ縄で新年を迎える神社もあります。

 

また、しめ縄専用の田んぼを持つ神社もあり、しめ縄用の稲は出穂前の青々としたものが刈り取られ使用されています。

 

しかし、近年のコンバインによる刈り取りでは、稲が短く裁断されてしまうためしめ縄には使えず、農家の高齢化や後継者不足も懸念されているのです。

 

 

しめ縄の材料②麻

 

神棚_しめ縄_しめ縄材料

 

 

麻も古くから生活の中で使われており、しめ縄に使われる光沢の美しい麻を「大麻」や「精麻」といいます。神社の御幣に麻が使われることもあり、神聖なものとされてきました。

 

伊勢神宮の神札は「神宮大麻」と呼ばれていますが、「大麻」はもともとお祓いに使われた麻のことを指しており、次第にお祓いを受けて授けられるお札のことを指すようになりました。

 

また、神様に奉納する神事をルーツとする大相撲の横綱が身につけているのも麻のしめ縄ですし、天皇の代替わりの神事「大嘗祭」に着用される服も大麻で織られています。

麻が古くから神聖なものとされてきたことがわかりますね。

 

 

しめ縄の材料③真菰(まこも)

 

しめ縄_材料_お米_藁_稲藁

 

 

真菰はイネ科の多年草で、水辺に生えており、草丈は2m近くになるしなやかで強い植物です。黒穂菌が寄生して、茎が肥大してできるマコモタケは食用にもなりますが、神事に使われるのはマコモタケができず出穂する在来種です。

 

真菰は「出雲国風土記」「古事記」「日本書紀」などに登場するように古代から日本にあり、出雲国の産物である「出雲筵(むしろ)」が朝廷に献上された記録もあります。

 

真菰は古くから邪気を払うと言われており、真菰を編んでつくった敷物「薦(こも)」は、神様にお供えする神饌の下に敷かれるなどしてきました。

 

出雲大社の有名な神楽殿の大きなしめ縄は稲わらですが、ご本殿や瑞垣のなかにあるお社のしめ縄、茅の輪は真菰で作られています。 

 

また出雲大社では、毎年6月1日に「凉殿祭(すずみどのまつり)」があり「真菰神事」が執り行われます。「凉殿祭」は出雲大社の御祭神・大国主命(おおくにぬしのみこと)が毎年6月1日に夏服に衣替えをして、出雲の森で暑さを避けられていたことに因んでいます。

 

この神事では、真菰の上を国造が歩き、歩いた後の真菰を自宅に持ち帰った参加者は、その真菰をお風呂に入れれば無病息災、畑に埋めれば豊作のご利益があるとされています。

 

しめ縄の材料④合成繊維

 

しめ縄_合成繊維_折橋商店_神社_紙垂

 

 

近年では、小規模な神社の多くが、神社の管理をする人の高齢化や氏子の減少などにより毎年の掛け替えが大きな負担となっているため、丈夫で長持ちする化学繊維のしめ縄が注目されつつあります。

 

合成繊維のしめ縄は、一度取り付けると数十年の耐久性を持ち、付け替える頻度を減らせるので、負担を減らしたい小さい神社などからの需要があるのです。折橋商店のしめ縄は約30年の耐久性があり、長い目でみるとコストの削減になります。

 

合成繊維といっても、しめ縄を形にするには、熟練の技術が必要なので機械では作ることができません。折橋商店では編み上げるスピードや力加減を微妙に調整しながら、熟練の職人が力を合わせて手作業で作っています。

 

しめ縄の材料⑤布や紙

 

しめ縄_正月_初春_小さいしめ縄

 

 

お正月のしめ飾りには布や紙を使ったカラフルなものもあります。気軽に個性的なものがつくれますが、神聖なものというよりはインテリアの側面が強いといえるでしょう。

 

まとめ〜しめ縄の材料にはそれぞれに意味や良さがある〜

 

しめ縄_神社_鳥居_紙垂_しめ縄の良さ

 

 

しめ縄は神様のいる神聖な場所を示し、そこに張られるしめ縄には稲わら、麻、真菰それぞれ意味がある材料が使用されており、近年では合成繊維のしめ縄の需要が高まっていることがわかりました。

 

神社に行かれる際やしめ飾りを選ぶ際はどの材料が使われているか調べてみてはいかがでしょうか。

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